2026年に活用したい助成金3選(キャリアアップ・人材開発・業務改善)
正社員化、社員研修、賃金の引き上げ。業種を問わず活用しやすい3つの助成金について、受給の主な条件と申請のポイントをまとめました。
1. キャリアアップ助成金(正社員化コース)
6か月以上雇用している契約社員・パート・アルバイトなどを正社員に切り替え、その後も雇用を続けることで受給できる国の制度です。業種・業界を問わず、現在もっとも利用されている助成金のひとつです。
受給額の目安
1名につき最大80万円(40万円×2回)
※2回申請できるのは「重点支援対象者」に該当する場合です(令和7年4月1日改正)。
受給するための主な条件
- 正社員でない状態で6か月以上雇用する(雇用保険への加入が必要)
- 正社員に切り替えて6か月間雇用する(健康保険・厚生年金への加入が必要)→ 1回目
- 正社員への切り替え時に、基本給などの固定的な賃金を3%以上増額する
- 正社員の状態で、さらに6か月間雇用する → 2回目
申請のポイント
- 社長などの役員や、個人事業主ご本人は対象外です。
- 正社員の条件として、昇給に加えて賞与または退職金の制度を整えておく必要があります。
- 社内で解雇者が出ると、一定期間は申請できなくなります。
2. 人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)
新しい事業の展開や社内のDX化などに必要な知識・技能を身につける研修を行うと、研修にかかった経費と、研修中の賃金の一部が助成される国の制度です。
受給額の目安
経費の75%(1名につき上限30万円)+ 研修1時間につき1名960円
※一年度に同じ方で3回まで、一事業所の上限は1億円。令和9年3月31日までの制度です。
受給するための主な条件
- 雇用保険に加入している従業員に、10時間以上の研修(OFF-JT)を行う
- 「新しい事業展開」または「社内のDX化」などに必要な研修であること
- 研修は通常の労働時間内に行う(対面・オンラインの場合は80%以上の出席が必要)
- 研修初日の1か月前までに申請する
申請のポイント
- 通常の事業活動としての研修や、知識・技能の習得を目的としない研修は対象外です。研修をどのような目的で実施するかがとても重要です。
- 条件を満たせない場合でも、人材育成支援コース(経費の45%・1名につき上限15万円+研修1時間につき760円)に切り替えられることがあります。
3. 業務改善助成金
生産性を高める設備投資などを行い、社内でいちばん低い時給(事業場内最低賃金)を引き上げると、その費用の一部が助成される国の制度です。最低賃金に近い時給で働く従業員の方がいる会社におすすめです。
受給額の目安
引き上げる金額と人数に応じて、上限30万円〜600万円
受給するための主な条件
- 最低賃金+50円以内の時給で働く従業員がいる
- その従業員の時給を30円〜90円以上引き上げる
- 機械設備の導入、コンサルティング、人材育成・教育訓練など、生産性を向上させる設備投資等を行う
申請のポイント
- 対象の従業員は、雇用保険の加入者でなくても構いません(新しく入社した方は3か月以上の雇用が必要)。
- 対象経費の算定には、原則として相見積もりが必要です。
- 賃金の引き上げ・設備の導入・代金の支払いは、交付決定の後に行います。順番を間違えると対象外になるため注意が必要です。
申請の前に知っておきたいこと
助成金は、要件を満たせば受給できる一方で、書類の準備や期限の管理がとても大切です。また、要件や金額は年度ごとに見直されます。
「うちの会社で使える助成金はあるだろうか」という段階からご相談いただけます。就業規則などの社内ルールの整備もあわせて、申請までサポートします。
※本記事は2026年10月時点の情報をもとにしています。実際の申請にあたっては、最新の要件をご確認ください。